「ほっ」と。キャンペーン

林 玲のうた 手のひらに白き礫のまろきかな旅す流れに会うて研がれて

川辺には枝もたわわに八重桜その嵩重しこの春だけは

(かわべにはえだもたわわにやえざくらそのかさおもしこのはるだけは)

         **                **   

  晴天にさくらほころぶ春なれど冷たき風の頬をさすごと 

 このお歌は、大好きなお友達のやよいさんがくださいました。それで返歌を考えました。なんとなく重たいこの春の東日本。そんな思いが私たちのコメントの中に流れていたのです。

 やよいさん、こちらにご紹介させて頂いてよかったかしら。。。
[PR]
# by ring_rei | 2011-04-24 23:20 | 短歌

夕やみにほんのり白むモクレンは「大停電」の夜にほころびぬ

(ゆうやみにほんのりしらむもくれんは「だいていでん」のよにほころびぬ)

永らく詠めないままでいました。
ちっとも進歩はしませんが、日記のように書ければいい。
その初心に帰ってみることにしました^^
[PR]
# by ring_rei | 2011-03-20 19:10 | 短歌

霜月には小春日を。。。

夜の明けて仮装舞踏の仮面をとれば塵に与へし誉れも消ゆる
よのあけてかそうぶとうのかめんをとればちりにあたへしほまれもきゆる

オキザリスの真白き花のひらく朝 竿を拭きつつ頬のほころぶ
おきざりすのましろきはなのひらくあさ さおをふきつつほおのほころぶ

秋天を風駈く跡を追ひかけて雲の間遠く星を見つけり
しうてんをかぜかくあとをおひかけてくものまとほくほしをみつけり

秋の陽をいっしんに浴び千日紅 希望の玉がつぎつぎと咲き
あきのひをいっしんにあびせんにちこう きぼうのたまがつぎつぎとさき

残し柿たれがこの日の「客」となろう小窓の外を夕焼けが染む
のこしがきたれがこのひの「きゃく」となろうこまどのそとをゆうやけがそむ

空の青映して和す多摩川の小春の風に肩を抱かるる
そらのあをうつしてやはすたまがわのこはるのかぜにかたをだかるる (TF)

婚活のお仕着せにおうセールスにそんなことまで他人がいうか・・・
こんかつのおしきせにおうせーるすにそんなことまでたにんがいうか・・・

見せてごらん・・・。「もう治りました!」と義母答ふ。背筋伸ばして老医師を見ゆ。
みせてごらん・・・。「もうなおりました!」とははこたふ。せすじのばしてろういしをみゆ。

艶やかな頬を染めにし山茶花のくれないひとつ胸に挿し留む
つややかなほおをそめにしさざんかのくれないひとつむねにさしとむ

かあさんの呼ぶ声聞こゆ夕暮れはぽつりと点る明かり見つむる
かあさんのよぶこえきこゆゆうぐれはぽつりとともるあかりみつむる (TF)

七三に分れし頭をぐんと立て白猫そろりと闊歩してゆく
しちさんにわかれしかしらをぐんとたてしろねこそろりとかつぽしてゆく

日差し浴ぶすすきが原は銀の波よせてはかえす風の現し身
ひざしあぶすすきがはらはぎんのなみよせてはかへすかぜのうつしみ

秋だとて好きな活字を手にすれどまぶたも本も重さに耐えず
あきだとてすきなかつじをてにすれどまぶたもほんもおもさにたえず (TF)

チェーン切れバイク を押しつつ夜半の月泣きたい気持ちに慰め降らす
ちぇーんきればいくをおしつつよわのつきなきたいきもちになぐさめふらす (TF)

つきがけて求むる吾子の晴れ姿藤色の花にくるむ義父(ちち)居り
つきがけてもとむるあこのはれすがたふじいろのはなにくるむちちをり

月をみて十月桜をみやるとき心は友のこえをたどりぬ
つきをみてじうがつざくらをみやるときこころはとものこえをたどりぬ

硝子戸は日々の雲行き映しつつ人住まぬまま時を背負いぬ
がらすどはひびのくもゆきうつしつつひとすまぬままときをせおいぬ

**********横(はま)浜の休日。。。。。

コンマスはちょっとヤンキー青年のアマデウス聴く横浜(はま)の休日
こんますはちょっとやんきーせいねんのあまでうすきくはまのきゅうじつ

ぎんなんの香を踏み頭上を仰ぎつつ大桟橋の風に吹かるる
ぎんなんのかをふみずじょうをあおぎつつおおさんばしのかぜにふかるる

**************************************************

[PR]
# by ring_rei | 2009-12-04 22:16 | 短歌

神無月には雫を受くる。。。

細き指の間(ま)より零るる君の声が木漏れ日となるやみし心の
ほそきゆびのまよりこぼるるきみのこえがこもれびとなるやみしこころの

野分け晴れ富士山(やま)白く座す朝に洗濯槽の渦を見つむる
のわけはれふじやましろくざすあさはせんたくそうのうずをみつむる

満ち足らぬ成功とふ名の深い穴不完全さを認めぬ者らの
みちたらぬせいこうとふなのふかいあなふかんぜんさをみとめぬものらの

彩りの冴ゆはなはなは秋の庭 ブーケにしよう真白き薔薇の
いろどりのさゆはなはなはあきのにわ ぶーけにしようましろきばらの

真鍮のフックの横に張られてた名札に安堵す幼きわたし
しんちゅうのふっくのよこにはられてたなふだにあんどすおさなきわたし

透明なはずの空気に陽が触れてふわりと立ちぬ人肌の匂ひ
とうめいなはずのくうきにひがふれてふわりとたちぬひとはだのにおい

戸の隙に忍び込みたる蔦つたいこびとの家につづく道あり
とのすきにしのびこみたるつたつたいこびとのいえにつづくみちあり

杉材の年輪だけが憶えてる休まず風が撫ぜゆく感触
すぎざいのねんりんだけがおぼえてるやすまずかぜがなぜゆくかんしょく

ははが老い受け入れられぬ子のむねを開閉自在にぶつけるわれに
ははがおいうけいれられぬこのむねをかいへいじざいにぶつけるわれに

摘みとりしコスモスの花手に揺れて頬染む姉をわれは見つむる
つみとりしこすもすのはなてにゆれてほおそむあねをわれはみつむる

綿はなを敷き詰めたような雲のした金木犀がゆらりと匂ふ
わたはなをしきつめたようなくものしたきんもくせいがゆらりとにおふ

独り寝の慄きを消すためなのか媼は記憶を溶かしてをりぬ
ひとりねのおののきをけすためなのかおうなはきおくをとかしてをりぬ

ステッキを小脇に抱え否という転ばぬ先の杖より元気
すてっきをこわきにかかえいなというころばぬさきのつえよりげんき

心病む?殺める夢の瞬きのフラッシュバックに慄きの朝
こころやむ?あやめるゆめのまたたきのふらっしゅばっくにおののきのあさ

天よりのマナの降りたる荒野かと見まがふほどに光る海原
あめよりのまなのおりたるこうやかとみまがふほどにひかるうなばら

肩すくめ娘のように笑う義母(はは)嬉しそうで温くぬく吾も
かたすくめむすめのようにわらうははうれしそうでぬくぬくわれも

少女らの声が響きぬ逢魔が時は帰路に背を向けころころ笑ふ
しょうじょらのこえがひびきぬあふまがどきはきろにせをむけころころわらふ

[PR]
# by ring_rei | 2009-11-04 22:16 | 短歌

長月は 記憶に旅して。。。Ⅱ (2009/9/16~9/30)

無花果の露をおびたる割れ目より蟻は道つけ花に溺れり
いちじくのつゆをおびたるわれめよりありはみちつけはなにおぼれり (TF)

強欲が命に向かい引き金を引いて手に入る獣の心
ごうよくがいのちにむかいひきがねをひいててにいるけもののこころ

綺麗とかインパクトとか強すぎて何か分からぬテレビのCM
きれいとかいんぱくととかつよすぎてなにかわからぬてれびのCM

独り見の月は匂ひぬ秋の宵 グラスをすこし傾けてをり
ひとりみのつきはにほひぬあきのよい ぐらすをすこしかたむけてをり

弱肉を啄ばむカラスの真昼時小舟の像(かた)が赤くころがる
じゃくにくをついばむからすのまひるどきこぶねのかたがあかくころがる

かろがろときざはし昇る猫の脚しなやかに浮く宵の闇間に
かろがろときざはしのぼるねこのあししなやかにうくよいのやみまに

大海の一筋の陽に群れ泳ぐ魚のごと吾 雲を仰ぎぬ
たいかいのひとすじのひにむれおよぐうをのごとわれ くもをあふぎぬ

しっとりと柔き穂の出づすすき野の土の香踏みて朝露をのむ
しっとりとやわきほのいづすすきののつちのかふみてあさつゆをのむ

**********ことし十四輪目の月下美人。。。。。

淡雪に触れるがごとき蘂の群れやわくはかなくひんやりとして
あわゆきにふれるがごときしべのむれやわくはかなくひんやりとして

千日の眠りのあとに目ざむれば一夜のうちにつぶりたまふ花
せんにちのねむりのあとにめざむればいちやのうちにつぶりたまふはな

舌状の花粉の夜具ははごろもの羽虫の床よ『夜のエピフィラム』*
ぜつじょうのかふんのやぐははごろものはむしのとこよ『よのえぴふぃらむ』 
              *「エピィフィラム」;孔雀サボテンの属名
                            昼に咲く孔雀サボテンに対して 
                             『夜に咲く月下美人』の意


*************************************************


爆音が点滅しながら北を指す嫌だなと思う基地へゆく航路(みち)
ばくおんがてんめつしながらきたをさすいやだなとおもうきちへゆくみち

濡れ縁に首を伸ばしてわれを追う白い仔猫の甘い瞳の
ぬれえんにくびをのばしてわれをおうしろいこねこのあまいひとみの

重なるる思いの渦に呑み込まれフリーズしている心のペン先
かさなるるおもいのうずにのみこまれふりーずしているこころのぺんさき

秋の日は茜の帯が伸びてきて夕刻(ゆうべ)の居間が妙に明るい
あきのひはあかねのおびがのびてきてゆうべのいまがみょうにあかるい (TF) 

**********記憶。。。。。

前髪をあげた日翳った母の眼を忘れられない そしておろした
まえがみをあげたひかげったははのめをわすれられない そしておろした

娘(こ)のためと有名医大のラジウム治療母の心に残りし傷は
このためとゆうめいいだいのらじうむちりょうははのこころにのこりしきずは

嵐の日校舎の硝子戸割れたとき頬を怪我したあの娘(こ)は何処に? あらしのひこうしゃのがらすわれたときほおをけがしたあのこはどこに?

賠償を・・今ならなんとうるさかろう強いて言うならただ泣き寝入り
ばいしょうを・・いまならなんとうるさかろうしいていうならただなきねいり

**********************************************


**********夏の揚羽。。。。。


幾たびも幾たびも来ぬ揚羽蝶 命の性(さが)にわれは黙りぬ
いくたびもいくたびもきぬあげはてふ いのちのさがにわれはだまりぬ

若き芽の懐に置きし黄緑の小さき卵を摘まむは哀し
わかきめのふところにおきしきみどりのちいさきらんをつまむはかなし

柚子坊ののたうちまわるパセリには葉の影もなく白き糸引く
ゆずぼうののたうちまわるぱせりにははのかげもなくしろきいとひく

つらそうに腹を押し付けとまりつつ揚羽は夏をひたすらに舞う
つらそうにはらをおしつけとまりつつあげははなつをひたすらにまう


**********************************************
[PR]
# by ring_rei | 2009-10-05 13:32 | 短歌

長月は 記憶に旅して。。。Ⅰ (2009/9/1-15)

ドキリとし見直す鏡の面影に会いに行こうと娘は思う
どきりとしみなおすかがみのおもかげにあいにいこうとむすめはおもう

独りごと言いつつ『時』を歩いてるゆらぎの中を寄り道もして
ひとりごといいつつ『とき』をあるいてるゆらぎのなかをよりみちもして

ほろほろと天(あめ)に煌く星のくず、地に淡色の百日紅降る
ほろほろとあめにきらめくほしのくず、ちにあわいろのさるすべりふる

月の満ち月の欠くるに指を折り宵のともなり*テラスに待ちぬ
つきのみちつきのかくるにゆびををりよいのともなりテラスにまちぬ
                         *ともなり;共鳴り         


棕櫚の皮指して箒の材料と教えし声が耳に懐かし
しゅろのかわさしてほうきのざいりょうとおしえしこえがみみになつかし

手の平に真鍮(かね)と埃の感触を握りしめ居る廃校のノブ
てのひらにかねとほこりのかんしょくをにぎりしめゐるはいこうのノブ

爪掛けに花びらがつとすべり落つ蔓にはぢらふ葛の紅ゐ
つまかけにはなびらがつとすべりおつつるにはぢらふくずのくれない

蝉の種が混在していた夏の音も法師、蜩涼やかに鳴る
せみのしゅがこんざいしていたなつのねもほうし、ひぐらしすずやかになる

腰板の桟をなぞって「図工室」きみの姿を探していた日
こしいたのさんになぞって「ずこうしつ」きみのすがたをさがしていたひ

絵の具箱彫刻刀で彫っていた覚えたばかりのわたしのイニシャル
えのぐばこちょうこくとうでほっていたおぼえたばかりのわたしのイニシャル

跨いでは敷居の固さを感じつつ磨いていたね校舎のガラス
またいではしきいのかたさをかんじつつみがいていたねこうしゃのガラス

[PR]
# by ring_rei | 2009-09-18 09:13 | 短歌

葉月、やさしく在りたし。。。

乳色の濃霧流れる奥入瀬の森をぬけ来る朝の日脚よ
ちちいろののうむながれるおいらせのもりをぬけくるあさのひあしよ

昨日と今日、ふつかの人生歩いてるもしかしたら・・しあわせな老い
きのうときょう、ふつかのじんせいあるいてるもしかしたら・・しあわせなおい

杜籠る初秋蝉(あきぜみ)の声消え絶つ夜 音(ね)を高らかに松虫の鳴く
もりごもるあきぜみのこえきえたつよ ねをたからかにまつむしのなく

親と子が逆転するとき来るという人の言い分、嘘だと思う
おやとこがぎゃくてんするときくるというひとのいいぶん、うそだとおもう

認知力弱まる女(ひと)の前に居て生きた証しはあらがえぬ『時』
にんちりょくよわまるひとのまえにいていきたあかしはあらがえぬ『とき』

『塗りたて』の貼り紙に手を尻に当て気付いてみれば扉の白き
『ぬりたて』のはりがみにてをしりにあてきづいてみればとびらのしろき

温もるる駅舎の桟は幾何学の窓辺を越へらば光のステージ
ぬくもるるえきしゃのさんはきかがくのまどべをこへらばひかりのすてえじ

蔦の葉を透きくる光のつよきこと廃墟の格子に生(せい)を注ぎつ
つたのはをすきくるひかりのつよきことはいきょのこうしにせいをそそぎつ

鳴き声も花の張りさえ人の眼に映りし姿は暦に弄(あそ)ばれ
なきごえもはなのはりさえひとのめにうつりしすがたはこよみにあそばれ

追い詰めてふわりとかけた夏帽子すき間を縫って蝶は逃れる
おいつめてふわりとかけたなつぼうしすきまをぬってちょうはのがれる (TF)

整えて姿消しゆくかのひとに安堵の胸をなでおろしいる
ととのえてすがたけしゆくかのひとにあんどのむねをなでおろしいる

静かなる水面に欠けゆく太陽を雲は和めてわれを招きぬ
                     ・・・・・・・・・・皆既日食の日
しずかなるみずもにかけゆくたいようをくもはなごめてわれをまねきぬ

球形の宝石白く水に在り水の輪生(あ)れば睡蓮の夢
きゅうけいのほうせきしろくみずにありみずのわあればすいれんのゆめ

[PR]
# by ring_rei | 2009-08-31 00:56 | 短歌

文月に木洩れ日を。。。

木洩れ日の美しきこと知ろしめし陽の姿落つ砂地みゆれば
こもれびのうつくしきことしろしめしひのすがたおつすなじみゆれば

木乃伊を見、王宮を追う番組を悲しく眼(まなこ)の端に置くわれ
みいらをみ、おうきゅうをおうばんぐみをかなしくまなこのはしにおくわれ

瞬きて作者が好む顔だねとロボット乙女の仕草やさしき
まばたきてさくしゃがこのむかおだねとろぼっとおとめのしぐさやさしき

苔生した石に足場をとられつつまたけふも押す呼び鈴の黒
こけむしたいしにあしばをとられつつまたけふもおすよびりんのくろ

石段をまたひとつとや踏みしめてやがて愛しき媼(ひと)にまみゆる
いしだんをまたひとつとやふみしめてやがていとしきひとにまみゆる

「カリフォルニアン・ポピーですね」「そう!カリフォルニアン・ポピーです」と
老婆の答ふ               ・・・・・日本の春に。

朱に燃えしポピーの丘に佇めばAntelope*の谷に迷ひぬ
しゅにもえしぽぴいのおかにたたずめばあんてろおぷのたににまよひぬ
                    *Antelope Valleyはカリフォルニア州花、
                     カリフォルニアン・ポピーの保護区です。
 
   

生きてます 今もあなたの住むこの国で 「暑中お見舞い申し上げます」
いきてます いまもあなたのすむこのくにで 「しょちゅうおみまいもうしあげます」 

華やぎし想ひ出見えぬ片隅にけふもぽつりと立ち寄りてをり
はなやぎしおもひでみえぬかたすみにけふもぽつりとたちよりてをり (TF) 

まちぼうけ…あなたが置いた詩(うた)手紙 もう会えないの そっと読み入る
まちぼうけ・・・あなたがおいたうたてがみ もうあえないの そっとよみいる (TF)  
 

[PR]
# by ring_rei | 2009-07-28 23:33 | 短歌



三十一文字を綴ってみる
カテゴリ
TF
短歌
以前の記事
お気に入りブログ
検索
人気ジャンル
外部リンク
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧